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「で、一週間後、案だけでなくとサンプルまで用意してきた。それはいい……その仕事の速さはいいよね」
一応ほめるべきところは褒めてやる。しかし、本題はここからだ。
「で、できたのがこのマグカップ式ダンシングフラワー……」
会議室の机の上、派手なマグカップから生えていたのは、サングラスをかけたご機嫌な花のロボットだ。
「はい」
「どうして……」
俺は机に肘をついて手を組み、うなだれながらつぶやく。
「子供のころからこれ好きだったんですけど、自分では買えなかったんですよね貧乏で。だからこの際作っちゃいました。このダ……」
「ダンシングフラワー」
「そう、ダンシングフラワー」
「ああ……」
力の抜けた声しか出ない。
そんな俺には目を向けず佐藤は話し続ける。
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