第1話

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 銀兜は飲み干したビールの缶を床に置いた。  部屋は狭い。ベッドがスペースを半分を占拠し、そこに本棚とコタツとゲーム用のテレビがあるため、弁当箱のように家具が敷き詰められているようにも見える。 「あ~眠くなってきたな……」  と、銀兜は欠伸をする。飲みながらガラケーを使い、目指せ小説家サークルで雑談をしていた。日課である。 「最近話書けないし、ポ○モンのせいだな。何か新しいアイデア閃けばいいけど」  しかし、最近そうした事に真剣になれない自分がいた。 「さて、寝ながら話を考えるか」  銀兜はタバコを吸ってからパジャマの代わりにしているジャージに着替える。  そして、トピックに寝ますと書き込む。部屋の電気を消し、ベッドに入る。ゲームの実況動画を開いた、ラジオみたいな物だ。 「剣と魔法のファンタジーって古いのかな~私は好きだけど、そういう話を書いて今どれだけ需要あるだろう……え~と何かアイデア、何か新しい小説のアイデア……」  考えている内に眠くなってくる。銀兜はよく自分が小説を書いてる夢を見るのだ。そしてそのアイデアは翌日にはたいてい忘れている。
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