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「どうして、 辞めちゃったんですか」 祐希が不思議そうに訊く。 「…え…?」 「だって、 ナンバーワンだったのに、 辞めちゃうなんてもったいない」 わたしは、顔をしかめた。 …祐希ってば…。 そんな立ち入ったこと、簡単に…。 「…それは…」 案の定、レナさんが 言い淀んだので、わたしは 祐希の足をテーブルの下で 蹴飛ばした。 「いって!…いてーな、 ねーちゃん。蹴るなよなあ」 「……」 祐希、それ、一番 やっちゃいけないリアクション。 「いいのよ、萌ちゃん」 レナさんはわたしの思惑など お見通しのようで、 可笑しそうにくすくす笑っている。
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