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確実なのは、――カオリさんは
高校時代、春山先生のことを
好きだった、ということ。
ただの勘、と言われたら、
それまでだけど……彼女から、
自分と同じ空気を
ひしひしと感じた。
第一、そうでなきゃ
こんな風にわたしに
イジワルしたり、
名刺を託したりしないと思う。
わたしはテーブルに顔を伏せ、
おでこをぐりぐりと擦りつけた。
なんか、ショック。
先生がああいう人と
付き合ってたんだとしたら。
綺麗で、色っぽくて、
…でも性格はちょっと
あんまりあれだけど……。
先生が、昔、
どんな人と付き合ってても、
どのみちショックを受けることは
分かってたんだけど、でも……。
カオリさんかぁ……。
なんかちょっと、違う気がする。
うまく言えないけど、
…もし本当にそうだとしたら、
なんだかものすごーーく、
ショック。
うじうじモードのわたしが
もう一度長いため息をついた時、
レナさんが近づいて来た。
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