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「そうね。
……辞めた理由を
一言で言うと、…失恋、かな」
わたしと祐希は
思わずレナさんの顔を見た。
「それがきっかけで、
色々、辛いことがあって、
…精神的に参っちゃってね。
…ありがちな話でしょう?
恋愛って、元気の素に
なることもあれば、
心が壊れてしまう
きっかけにもなるのよね。
自分でしっかり
コントロールしないと、
大変なことになっちゃう」
「……」
わたしたちが黙っていると、
レナさんは慌てたように、
「ごめんね、暗い話しちゃって。
でも、今は大丈夫なの。
片思いだけど大好きな人が居て、
毎日、楽しくて仕方ないの」
レナさんはそう言って、
恥ずかしそうに笑った。
…可愛い、レナさん…。
わたしはつい、
その少女のような
笑顔に見惚れていた。
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