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「アホ姉、電話」
祐希の声に続き、
何かが飛んで来て、
ふぁさっと目の前が
真っ暗になった。
じたばたしながら起き上がり、
コートの中の闇から抜け出す。
ポケットから携帯を
出してみると…
彩加からの着信だった。
何だろう、と思いながら
通話ボタンを押す。
「はい」
『萌っ!!タイヘン!!』
「えっ…。どうしたの」
緊迫した様子に、
思わず背筋が伸びる。
『ニュース見て!!
5チャン、早く早く!!』
テーブルの上を見まわしたが、
リモコンが見当たらない。
わたしはテレビ本体に駆け寄り、
主電源を二度押しした。
ゆっくりと画像が現れる。
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