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「ゆーき、ひとくち」
わたしが口を開けて見せると、
「自分で食べに来いよ」
「…やーだ。お願い。
…あーん」
「……」
祐希はじろ、と
わたしの顔を睨んで、
「春山先生とは
間接キスしたくない」
「……」
わたしはすごすごと
頭を引っ込め、
再びソファに寝転んだ。
…先生…。
もう、家に着いたかな…。
先生の感触が蘇えると、
胸がきゅうっと締め付けられる。
クッションをギュッと抱きしめ、
頬をすりすりしながら
余韻に浸っていると、
ブーン、という振動音が聞こえた。
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