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「だ、…だめですよ、和真さん…」
「どうして?」
「だって、…春山先生が…」
「いいよ、放っておけば。
…俺が兄ちゃんだよ?
…あっち、弟」
「…でも…」
「大丈夫だから、…俺に任せて」
「…そんな、…ダメです…」
和真さんの手が、
さりげなくわたしの
肩の上に置かれる。
「あ、マミさんお帰り」
春山先生の言葉に、
和真さんはガタガタッと
大きな音を立て、中腰で
振り向いた。
わたしも慌てて
振り返ったけれど、
…リビングの入り口には
誰もいない。
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