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「よし、可愛い弟を
いじめるのはこの辺にして、
翔平、とーちゃんと寝ようか」
和真さんは立ち上がり、
とことことソファに向かった。
翔平くんがぴょこんと
立ち上がり、ジャンプして
抱きつく。
「重っ。……お前、そろそろ
抱っこ無理だよ…」
和真さんは顔をしかめながら、
どっこいしょ、と
身体を抱え直した。
「んじゃ、椎名さんに
おやすみーって、ご挨拶して」
小さな春山先生は
抱っこされたまま、
チラ、とこちらに目を向け、
「おやすみ」と呟いた。
「お、おやすみ、翔平くんっ」
二人の姿が廊下の奥に消えると、
わたしはうっとりとため息をついた。
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