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確かに泰樹さんもいるし…今の警視総監ウチの馬鹿親父だもんな。
あの馬鹿、あそこまで上り詰めるまでにどれだけの不正をやらかしたんだろう。
「でもあたし…正直トラックのナンバーも人相も良く分からなかったんだよね…。」
「まぁそうか…。」
あたしは目を閉じてあのときの状況を雅と俊さんを除いて思い出す。
「でもトラックの色は暗い青、運転席に座ってた男の腕には二匹の黒い蛇の刺繍があった。」
「…意外とよく、見てんじゃねぇか。」
「でもそれだけだし…あ、助手席の男…。」
「なんかあったのか?」
「右頬に傷があった…。」
「傷?」
「うん、目に下の辺りから口端まで、あれ多分…ナイフかなんかで切られたと思うんだけど…。」
「…お前視力と動体視力かなりいいんだな…。」
「ってか一瞬でそこまで見てたお前は凄いと思う…。」
「あはは?そう?」
そりゃ、姫鬼と鬼姫やってますから。
視野は広くないといけねぇし、動体視力も無きゃ話にもなんねぇだろ。
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