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「なんでテメェがここにいるんだ!!」
「えー地獄の果てから舞い戻って来た?みたいな?」
ムカつく、このしゃべり方、シリアスな空気をぶっ壊すことも、あたしの邪魔をすることも。
空気を読め空気を。
いや、空気以前に色々問題があるのだが…。
「…もう一度送ってやろうか?あ?」
「おーい、愛ーそこまでにしとけってー。」
「圭!!薫!!お前等もどういうことか説明しろ!!つかなんでここにいんだよ!!」
「あーできない?」
「ボク達が勝手に言っちゃいけない領分なんですよ。」
「はぁ!!?」
一気に頭に血が上り、効果音が付きそうなほどあたしは目の前の男を睨み付けた。
相変わらず、ふてぶてしい態度、なにを考えているかわからない表情、あたしの拳を片手で止めるその余裕。
こっちは今まで死ぬ気で努力してきたのに。
「蓮。」
須藤にかける声と同じ…いや、下手したらそれ以上に低い声が出ていたかもしれない。
もちろん目の前にいるのがあたしを動揺させるため覆面を被った偽物だと疑ってることもあるけども、もし本物なら。
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