タイセツナモノ

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なんせあたしは。 「んあ?」 幽霊等オカルトの類いが大っ嫌いだからだ!!!! 「本物、だよな?」 でもあたしの本気で放った拳を易々と受け止めたのは。 そんな芸当ができるのはあたしが知ってる限りでただ一人。 青く染めた髪、真っ黒な鋭い目、あたしよりも高い身長、あたしの好きだった香水の香り―――。 「偽物なわけねぇだろ、それとも俺の顔忘れちゃったわけ?」 そんなわけが無い、あたしがコイツの顔を忘れるわけ―――。 「…あ、やば。」 もし知り合いが幽霊になってても、あたしは駄目だ、全力で消しにかかる。 だって本当に駄目だから、情けないけど幽霊の類いが大っ嫌いだから、あの屎兄貴共のせいで!! 今でも思い出しても寒気が!! 血をが流しすぎて頭がくらくらする、そうだ、骨折れてんだった、なんか調子乗ってたら腕の色が変色してるんだけど。 もう腫れてるのレベルじゃねぇ、青紫通り越してわからない領域に達してるんだけど。 どれもこれも事態をややこしくしたこの馬鹿のせいだ。 .
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