第3話

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正樹さんがターンテーブルを自在に操り、どんどんとクラブ内が盛り上がる。 「まー、正樹はイケメンだから…ね…」 モヒカンのバーテンがお姉ちゃんに話しかけるが、お姉ちゃんには聞こえていない。 仕方なしにモヒカンが私の方を見て苦笑いする。 「ハハッ…」 私もつられて口角を無理やり上げてみせた。 「何か飲む?」 お姉ちゃんを宥めるのを諦めたモヒカンは私にドリンクのメニューを見せてくれた。 「あ、でも私…」 未成年ですって言いそうになった。ヤバい。 「ジ、ジュースみたいなヤツありますか?」 「あぁ、甘い系?カシスオレンジでいい?」 カシ…? 何かわからんけど、オレンジジュースみたいなヤツかな? 「じゃあ、それで」 「オッケー」
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