343人が本棚に入れています
本棚に追加
すごく自分勝手で、
ウジウジしてて、弱っちい。
鼻を啜って、
枕に敷いたタオルに
涙を擦りつける。
――そんなの、
…分かり切ってることなのに…。
ぎゅうっと枕を抱きしめ、
わたしは深く息を吐いた。
本当は、彩加やトモコが
羨ましかった。
放課後、田辺くんと二人乗りして
手を振る彩加が
キラキラ輝いて見えた。
この間、彩加に見せて貰った、
遊園地と水族館で撮った
二人の写メに、ものすごく憧れた。
――仕方のないことだというのは、
分かってる。
だから、ちゃんと、
諦めたつもりだった。
先生がわたしを見てくれるだけで、
充分なのだから、
叶わないことがあっても
それは仕方ないと、ガマン出来た。
――でも……。
今はどうしても、想像してしまう。
最初のコメントを投稿しよう!