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まるで恋人にでも見せるような優しい笑顔を浮かべ、通話を終わる。
寝る前にこんな事を男同士でしている時点でアレだけど、そんな笑顔を出来れば僕に見せないでほしい。
用意していた荷物は一泊分。
用意をし直して――親にも言わなきゃ。黙って外泊したらさすがに心配するだろうし。余計な言い訳はせず『悠斗の家に泊まる』で良いんだよね、たぶん。
可笑しい事なんて無いだろうし。泊まりに行くのは同性の、気心知れた友人の家。異性の家に行くわけではない。
だから少し大きめの鞄に詰めた服だって、普段と何も変わらない服と下着が一着ずつ。
寝る時に着るのは、悠斗に借りれば良いだろうと思って用意していない。
もう遅いし、明日起きてから用意もすればいい……
そのままベッドに倒れこむと心地いい睡魔が襲われ、瞼を閉じるとすぐに眠りへ落ちた。
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