#4

7/31
前へ
/35ページ
次へ
 迎えた翌日。 寝たのはそこまで遅くなかったはずなのに、目覚めたのは九時をとっくに過ぎてからだった。 「遅かったわね。悠斗君の家に行くんじゃないの?」 「そんなに早くは行かないよ――」  リビングに降りると、父を送り出し洗濯物を終えただろう母が、ソファーで横になり寛ぎながらテレビを見ている。 「そう。じゃあ後でパン焼くから持っていけば? 一斤あれば、明日と明後日の朝ご飯になるでしょ。足りない分は自分たちで何とかしなさね」 「えっ――なんで?」  まだ母には二泊な事は行ってないのに。 「この前バッタリ会った時に、悠斗君ママから聞いてるもの。ご夫婦で温泉旅行ですって。仲良いわよね」  悠斗の両親が仲が良いかどうかは置いておいて……既に連泊のことは了承済みらしい。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加