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「せやけど、どうしよか?」
建物に入ったときに、九頭がケイトに話しかけた。
「何が?」
「ほら、相手は『セブン・エレメント』っていうぐらいやから、七人はおるやろ?」
「まぁ、そうだろうな」
「せやったら、戦力的に不利は否めんなぁ」
九頭の言葉にケイトは皆を数えるように見る。
言いたいことは理解出来た。
確かに、今の面子で戦力は決して高くは無い。
フェイト
ケイト
レミー
カグラ
メインとして戦えるのは、この四人だろう。
「一応、お前も……」
「アホ、俺を戦力にいれんなや。お前等四人以外は、基本はサポートを得意とすることぐらい解るやろ?」
九頭も戦えないことは無いが、身体能力と魔力の低さからはメインとして数えるのは難しい。
ユイは治癒が得意とした完全なサポート。
葵は性格は戦闘向きでも、実力は低い。現状では結界魔法はサポートに使う方が有益であった。
「だとしても問題無い」
ケイトは首を軽く回しながら、言った。
「余ってる分は、俺が全部引き受ける」
「ホンマに頼りにしてるで」
その頼もしい発言に、九頭は少し笑うと煙草を取り出す為にポケットに手を入れた。
しかし、それを取り出す前に、全員の足が止まった。
「早速、お出ましや」
建物に入って、少し進んだところにある大きなフロア。
そこに見知らぬ青年が立っていた。
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