JUNGLES -1-

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「ようこそ、勇気ある者達。歓迎しますよ」 少し長めの茶髪と、同じく少しだけ垂れ目に右目の下には泣き黒子。 その青年は、落ち着いた口調で話す。 「コルドアは?」 フェイトが先陣を切って尋ねる。 同じく静かな口調だった。しかし、落ち着いてはいない。強張った声である。 「此処にはいませんが、この建物の中にはいますよ。探すなら急ぐことをお勧めします」 その青年は右手で近くにある通路を示す。 礼儀正しく、そして笑顔を見せながら。 「とはいえ、一人は此処に残って頂けますか? 流石に、黙って通したとなると仕事放棄と思われてしまいますので」 その青年を見据えながら、フェイト達の表情は疑いで曇る。 「どういうことや?」 「あれじゃない? 油断させといて背後から……みたいな」 九頭と葵が考え付くことを述べるが、答えは解らない。 そんな中、ケイトが口を開いた。 「あれこれ考えても仕方が無いだろ? ここは従おうぜ。残るのは俺で良い」 「本気?」 「あぁ、さっきも話したとおり時間は無い。ここで考える時間も無駄だろ?」 ケイトがそう言い終えると、 「決まりましたか?」 「あぁ、俺が相手だ」 ケイトが前に出ると、青年は再び笑顔を見せる。 「ようこそ、勇気ある者。君に敬意を表しましょう」
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