JUNGLES -1-

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「さっさと行け!! 俺もすぐに追いつく」 「解った。頼んだよ」 フェイト達はケイトを置いて、青年が示した通路を走って行った。 姿と足音が消えるまで、ケイトも青年も動くことは無かった。 「本当に見逃すとはな」 「嘘をついても仕方が無いでしょう。それに私一人で相手をしなくても、他の者が対応しますので」 「俺は、その他の者の相手も控えているんだ。さっさと戦おうぜ」 「……私に勝つ、ということですね?」 「当然」 ケイトは太刀に巻いた包帯を解き、自分の腕に巻きつける。 彼の戦いの準備は整った。 「素晴らしい闘志です。ですが、一つ自己紹介といきましょう」 「はぁ?」 「私は『セブン・エレメント』の一人、クレイドル・クレイマンと申します」 クレイドルは丁寧に頭を下げて、自分の名前を述べる。 そして、顔を上げたとき、彼は再び笑みを見せた。 「俺はケイト・ハルバード。コルドアの友達だ」 ケイトは相手を力強く睨む。 相対する二人は真逆の表情で向かい合った。 「友人の為に、戦うとは素晴らしい」 「余裕ぶっこいた態度が、いつまで続くか――試させてもらうぜ!!」 その言葉と共にケイトはダッシュで距離を詰める。 常人離れした脚力は、間合いを一瞬で無くした。 「身体能力も素晴らしい。ただ、一つ残念なのは……」 クレイドルは動かず、ケイトを待ち構える。 そして、相手が太刀を振りかぶるのを見ると、笑みを見せたまま、 「相手の実力を見極められないこと、ですね」
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