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  「お邪魔します」  結局明奈達も一緒になり、暇していると言う陽介の弟で沙乃達と同級生の【松岡 良平(まつおか りょうへい)】も呼び、テレビゲームなどをして暇を潰した。  出前でピザを頼み、食後のテレビのミステリー番組を見ている時だった。 「そう言えばあんた達。高等部の教会にまつわるあの話知ってる?」 「は?なんだよ突然」  春日神沢高等部の校舎裏にある小さな教会。 夜中の0時丁度に月光がスタンドグラスに差し掛かり祭壇を照らす時、ロザリオを光にかざせば強く秘めた想いが願うと高等部の間ではもっぱらの噂だ。 「まぁ、実行しようとした人なんて中々いないよね」  教会の鍵は職員室にあり、そこを通るのには警備員に見つからないようにしなければならない。  その前に校舎は鍵が掛かっていて無闇に開けようとすれば警報がなる。 「って言うか、俺は未来が見えるって聞いた」  隣でそう話す陽介。  噂はどれが本当なのか詳細は不明だ。。 「私と陽ちゃんの未来は未来永劫変わらずラブラブよぉ」 「ハイハイ。お腹いっぱい」  リア充爆発しろ。  そんな言葉が史也の脳内で浮かび上がった。  実際にあげてみれば自分の死が見えるだの、恋人同士が誓いをたてれば永遠になるだの噂は様々だ。 「確かめに行かない?」  そう楽しそうに話す明奈の右手には教会の鍵があった。 「おま!何でもってんだよ!?」 「今日掃除しに行った時に返すの忘れてた」 教会の掃除用具委員を勤めている学生は休みの間も定期的に掃除に行く義務があり、昼間なら教会の鍵を借りることができる。 「ナイス明奈!」 そんな明奈に親指を立てて喜ぶ沙乃と得意気な態度を示す明奈。 さっきまで説教していたされていた二人とは思えない程のノリだ。
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