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「要するに、あれか。 モトカノが自分に 似てるとか、そういう話か」 わたしが目をまんっ丸にして 見返すと、田辺くんは あはは、と笑って、 「そんなに驚かなくても。 今の流れなら、誰だって 大体分かるだろ」 「…すごい、田辺くん…」 「いやいや、普通だって」 田辺くんは鼻を拭いた テーブルナプキンを 小さく折りたたみ、 ごみの束の上にポイと置いた。 「そんで。そのオトモダチは、 モトカノに似ちゃってたわけだ」 「……」 わたしは黙って頷いた。
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