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「とりあえず、
負けんな、椎名。
モトカノにちょっとくらい
似てたって、関係ねえよ。
もっとラブラブに
なっちゃえばいいんだろ?
モトカノなんか越えちゃえよ。
お前なら出来るって。
ウダウダ気にして、先生と
うまくいかなくなったら、
絶っっ対に後悔するから。
こんなことでお前が
先生の傍から離れたりしたら、
先生はいつまでたっても
その彼女のもんだぞ。
そんなの許せんの?」
「……」
わたしは黙って、
首を横に振った。
「だろ?もっと自信持てって。
お前の方が絶対、いい女だから。
…な?」
「……」
ハンカチから目を上げると、
田辺くんは子供をあやすような
優しい目でわたしを見ていた。
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