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「さあ、早くその帳面に書きな、書かねぇとコンクリ詰めにして東京湾に沈めるぞ。」
酷く最近では聞いた事のない様な言葉で脅しを掛けられる。
しかし、その帳面に記載されてあるのは借用の類いではなく。
「入部届け」
と、大きな文字が印字されたごく普通な入部届け。
そして何より。
「てめえ、何じろじろ見てんだ、ああ?ぶっ○ろすぞ!」
この暴言を吐いてる人、強面のおっさんならまだ怯えただろう…だが、自分の目の前に居るのは。
「早く書けっつってんだろ!良い加減ぶん殴るぞ!」
長い黒髪の前髪ぱっつん。そしてぴしゃりと身体のラインにそった黒のスーツ、ズボン。スタイルはとても良い。出る所は出て、細い所は細い。まごうこと無きの美少女だからだ。
さっきからこの何とも言えない、まるで警察の取り調べ室の様な部屋に閉じ込められたのは主人公、葛城雅史。
どう反応して良いのやら、迷ってるようだ。
(……いったい、何がどうしてこうなったの…。)
彼は一時間程前の記憶を思い出す為に、眉を寄せた。
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