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「そして、勝手にこの光雲学園に入学させましたわ♪」
「………。」
最早言葉が出ない。
貧血の女性を助けた挙げ句、腹部を殴られ誘拐され、何故か勝手に高校を退学させられお金持ち学園に入学させられる。
こんな出来事が普通あるだろうか…いや、普通じゃなくても現在進行形、ingで進行してる訳だが。
「…僕、こんな学校に入るお金なんかありませんよ。」
ぽつり、小さく呟く。
「…僕の、両親…もう、死んでますから。」
「……調べましたわ。両親は交通事故で他界、貴方はたまたま車に乗ってなくて助かった。自宅には独り暮らし、家賃は両親の保険金で払い、何不自由なく暮らしてる。」
「…良く調べましたね、そんな事。」
「あら、惚れた相手の事なら、何だって調べて上げますわ…何より。」
真理亜は彼に近寄り、両手で彼の手を握り締める。
「余計に貴方を知りたくなって来ました…そんな寂しい生活、わたくしが救って差し上げますわ…。」
きょとん、と瞳を丸める雅史。
「安心なさって下さいな…此所は天下の光雲学園…貴方に、不自由な生活はさせませんわ…この、首藤真理亜に誓って…。」
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