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***** 教室に辿り着くと、すでに 先生がわたしの席に座り、 彩加とマリと一緒に 表紙の印刷用紙を囲んでいた。 「あ、萌。…どこ行ってたの」 マリがわたしに気付いて 声をかけると、先生と彩加も 同時にこちらを見た。 「ゴメン、ちょっと…」 トイレに寄って、今日どんな パンツを履いていたか チェックしていたとは、 さすがに言えない。   わたしは先生の顔を まともに見られないまま、 ととと、と3人の傍に歩み寄った。 「…それで、どうですか、先生」 「うん、めちゃめちゃ いいと思う。サンプルより ぐんと完成度が上がったね」 「でしょでしょ、マリってば、 けっこう苦労したんだから」 彩加がうんうん、と頷く。
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