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………ですよね。 あの日以来会っていない、幼馴染のメグ。 久しぶりの再会に、楽しみと不安が募る。 「千歳、知らなかったの?幼馴染なのに」 「う…ん。ずっと連絡取ってなかったし。この前お母さんが熊本にいるって言ってたけど…。でも沙耶、本人の前で『メグたん』なんて言ったら殺されるよ」 「あは。いないから言えるんでしょ」 あっけらかんと笑い飛ばす沙耶に苦笑い。 「─────メグたんって、誰ですか~?」 私の隣にことんとトレイを置いて座ったのは、小悪魔坂崎君。 「きゃあ、坂崎君!今日も可愛いね~」 ここにもいた、坂崎ファン。 私はチラリと沙耶を睨むが、そんなこと気にもせず私を通り越して坂崎君に黄色い声を飛ばす。 沙耶、席変わって……。 普段から隣の席にいるのに、こんなところまで隣に座られたら、また女の子達から非難ゴーゴーの視線を送られてしまうじゃないか。 「いいなぁ、千歳は。こんなイケメンの後輩君と一緒に仕事できるんだから」 と経理部の沙耶は、心底うらやましそうにいつもそう言う。 経理部は神経質そうな男性が多いからな…。 こんなイケメンと一緒に働けるのは私たち営業部ならではなのかな。 営業は何故か、というかやっぱり顔がいい人が多い。 お客様も、ブサイクよりイケメンの方が喜ばれるしね。 私はその営業をサポートする営業事務。 もう10年やってるから、本当お局様ですわ。 「メグたんは、高校の時の同級生。今度飲み会するんだ」 沙耶は普段私には見せてくれないような笑顔を坂崎君に向けた。 「へぇ~。メグたんなんて、可愛いあだ名ですね。その人美人ですか?」 坂崎君の台詞に、私と沙耶は顔を見合わせる。 「う~ん。どちらかというと、クールビューティーかな」 沙耶がニヤリと笑う。 「クールビューティーかぁ……僕も会ってみたいな」 「えっ!?じゃあ、今度の飲み会、坂崎君も来る?」 はい!? 沙耶さん、何かとんでもないこと言いだしましたよ!
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