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「…それじゃ、…他に何か、
わたしに出来ること、
ありませんか。
白井さんがそんな危険なことに
関わってるんだとしたら…。
わたし、心配で勉強なんて
手に付きません。
あんまり、頼りには
ならないかもしれませんけど、
もし出来ることがあれば、
言って下さい」
レナさんは浮かんだ涙を
指先で拭い、ありがとう、と言った。
「萌ちゃんをこんなことに
巻き込んで、…本当に
申し訳ないと思ってる。
でも、…白井くんが
心を許す数少ない相手だから…。
萌ちゃんに…一つだけ、
お願いしたいことがあるの」
「わかりました。…なんですか」
「驚かないで、聞いてくれる?」
そう言って、レナさんは
やや上目づかいに
こちらを見た。
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