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「そこが、落とし穴というか、
分かれ道なの。
他人の秘密を握った時、
それをどう使うか。
極端に言ったら、
その『ネタ』を利用して、
白井くん自身が利益を得ることも、
出来るわよね」
「…利益…?」
「つまり、『ネタ』をもとに
誰かを脅すことも
できる、ってこと」
わたしは目を見開いた。
「白井さんが、そんな……」
「待って」
レナさんは慌てて言った。
「もちろん、お金をゆすり取るとか、
そういうことを
言ってるんじゃないの。
白井くんがそんな人じゃない事は、
私も分かってる。
でも…。
彼が何か、大きなスクープを
狙っていて、…何かしらの
情報を得るために、
誰かの弱みに付け込んで、
っていうことなら、
あり得ると思わない?」
「……」
わたしは考え込んだ。
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