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『もしかして、 勉強中だったかな。 悪かったね』 「いえ、ちょうど 休憩する所だったので、 大丈夫です」 わたしはそう言って、 ベッドまで歩き、腰掛けた。 …さて…。 ここからが、肝心。 わたしはレナさんの 立てた作戦の段取りを 思い返していた。 『まず、萌ちゃんは 何か理由をつけて、 白井くんの仕事場へ行く』 …理由、って言っても。 …どうすればいいのかな…。 いきなり仕事場に 遊びに行きたいなんて 言えないし…。 わたしが必死で頭を捻っていると、 『…萌ちゃん?…聞いてる?』 「…あ…すみません。 何ですか」 『…いや、だから、その…。 …この前言ってた、 春山先生の映像の話』 わたしの心臓が 重い鼓動を響かせた。 「はい…」 『まだ、 …観る気、ある?』 「……」
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