-3-

7/8
232人が本棚に入れています
本棚に追加
/36ページ
「……」 ――これは、もしかして……。 絶好のチャンス! 「あの…」 『ん?』 わたしは出来るだけ さりげなさを装って、 「わたし、…仕事場まで、 行きましょうか」 『えっ?』 「…ダメ、ですか」 『いや、俺はいいけどさ。 萌ちゃんが嫌がるかなって 思ってたから』 「いえ、…お仕事忙しいのに、 わざわざ出て来てもらうのは、 申し訳ないですし。 お邪魔でなければ、 わたしがお部屋まで、行きます」 『そう…?』 白井さんはしばらく 間を置いてから、 『じゃ、そうさせてもらおうか。 バスで来る?それとも、電車?』 明日の事を打ち合わせながら、 わたしはホッと胸をなでおろした。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!