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「あ。…ひょっとして…。
地雷踏んだ?」
「…いいんです……
言われ慣れてますから…」
わたしは最後の一口を
ぱくっと頬張り、大満足で
フォークを置いた。
「…ご馳走様ですっ」
ぱん、と手を
顔の前で合わせる。
「おいしかった?」
「はいっ」
ご機嫌な返事をすると、
白井さんがあはは、と笑って、
「…じゃ、元気になったところで、
そろそろ、観せようか」
「えっ…」
「紅茶、飲みながらでいいよ」
白井さんは残りのケーキを
一気に口に入れると、
お皿を重ね、流しに運んで行った。
そのままデスクの方に向かい、
ノートパソコンを手に取る。
…いよいよ…。
わたしは背筋を伸ばし、
ソファに座り直した。
…大丈夫…。
…怖くない怖くない…。
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