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「ごめん、萌優。中、入ろうか」
掛布団の上に転がっていたのを思い出してくれたみたいで、私の体を起こして布団を捲ってくれた。
布団に入ると、ホントにしちゃうんだ……なんて想いが押し寄せてきて、さらにドキドキする。
すでに着崩れた下着姿の癖に今さらかも、とか思いながらもそれでもまだ初めてだから緊張が止まらない。
バサッ
布団に足を踏み入れる私の横で、彼がシャツを脱ぎ落とした。
彼のその行為も見るのは二度目……だけど、恥ずかしくて堪らない。
履いていたジーンズもあっさり取り払って、刻也さんは私の隣に滑り込んできた。
足先に彼の素足が触れてピクッと反応してしまう。
恥ずかしさに背を向けたのに、彼の手が伸びてきてゆっくりとキャミソールをブラと共に剥ぎ取られた。
「萌優……」
私を呼びながら、項にちゅっと触れる唇。
少しずつ下降して触れるそれが、離れた場所から次々に熱を持って戸惑う。
「ん………っ」
自分の意志とは無関係に零れ出そうになった声を、慌てて手の平で封じる。
自分の声ですら恥ずかしさを煽るだなんて思ってもみなかった。
「んんっ!」
ザラリとした感触が背中に走り、予想だにしなかったその責めに抑えた手のひらの隙間から声を漏らした。
「こっち、向かないか?」
そっと私を促すように、彼の大きな手が私の右肩を掴んだ。
ドキドキが最高潮に達し、恥ずかしさに目を伏せながらそっと向い合せになる。
彼の胸板が眼前に広がって、さらに気が振れそうになった。
どうしていいか分からなくて、両手を口元に添える。
震える手を精一杯押さえつけながら、どうしようどうしようって思っていたらギュッと抱き寄せられた。
どこもかしこも、触れる部分が素肌で……恥ずかしくて、触れる部分全てが熱を持ちそう。
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