第1話

2/171
前へ
/171ページ
次へ
高校二年生の杉本春菜。いつもどおり、昼休みに図書館で小説を読んでいた。 窓際の日当たりのいい指定席。 五月の心地良い風が吹き抜ける。 母親の手作り弁当をクラスの女子三人と食べてから、みんなとは別れて、ひとりこの時間を楽しむ。 そして、時折、向かいの校舎にある生徒会室に目をやる。 そこには、先日選出されたばかりの生徒会役員たちが集合していた。 生徒会長、副会長、書記…… 何でも器用にこなす切れ者ばかりの集団。
/171ページ

最初のコメントを投稿しよう!

375人が本棚に入れています
本棚に追加