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「すいませーん。焼きそばパンとコロッケパンと焼きそばパン残ってますか?」
「焼きそばパン二個とコロッケパン一個ね。もしかして、剣道部の子の分かい?」
(しまった。あの男子の言ったとおり復唱してしまった)
「剣道部かどうかわからないけど、背の高い男子かな」
「うん、分かった。分かった。別にとってあるから。はい、390円ね。遅いから、持って帰るとこだったよ。あの子はいっつも忙しい子だね」
「そうなんですか?」
「ああ。結構有名な子だよ」
「へえ」
適当な相槌をうちながら、春菜はガサゴソと鞄から財布を出してお金を支払った。
パンが入った袋をもらい、教室へと向かった。
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