ふたたび

6/9
前へ
/88ページ
次へ
「百歩譲って私が首だけになったとするわね?」 「嬉しいわ、アリス!」 女王さまが鎌を振り上げる。 私はぎょっとした。 急いで帽子屋の背中にぴったりくっつくように隠れる。 「た…った・と・え・ば!例えばね!私が首だけになったら体は?女王さま、体はどうするの?」 「アリスは美味しいからなぁ…」 帽子屋がポツリと言う。 「みんな放っておかないから心配ないんじゃないか?」 「それはみんなして私を食べるってこと?そうじゃなくて…。しかも全然解決に繋がらないんだけど」 「そうか?体が心配なんだろ?」 私は段々何をどう答えたらいいのか分からなくなってきた。
/88ページ

最初のコメントを投稿しよう!

600人が本棚に入れています
本棚に追加