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由奈お姉ちゃんの話を遮って。
お兄ちゃんはまた、リビングで勉強を始めている。
「お兄ちゃん…」
由奈お姉ちゃんが亡くなったって聞いた時は、悲し過ぎて涙が枯れ果てるほど泣いたけど。
……私は変われない。
お兄ちゃんみたいには、なれない。
「…………」
多分、それだけお兄ちゃんの心は、壊れてしまったんだ。
好きだった、由奈お姉ちゃんを失って。
「勉強しないなら部屋へ行けよ」
そうお兄ちゃんに促された私は
「……うん……」
自分の部屋へ向かった。
それ以上は…無言。
「………」
お兄ちゃんとの間には。
前とは違う
……冷たい空気が流れている。
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