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「で、俺に用事ってのは、それだけ?」
「え、それだけって…」
…うわっ……、
黒崎先輩は、うわさ通りの人だった。
女の子からの告白を数秒も考えないうちに断って。
“あーあ、”と、思って見つめていたら
えっ、……。
たまたま顔を上げた黒崎先輩と、目が合った。
「うっ……、」
レンガ色の髪。
その隙間から、のぞく野生的な黒い瞳。
やっぱり、どこか近寄りがたくて。
というか、しまった…!
盗み聞きじゃないけど。
立ち聞きしていたのが、完全にバレた!
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