5907人が本棚に入れています
本棚に追加
*********
自宅からそう遠くない所にある、朝のバス停。
「まだか…」
もう5分以上は遅れているんだけど──
この時間にくるはずのバスが、まだ来ない。
「はぁ…」
ケータイで時間を確かめていると。
「あれ?見たことないよね―。バス待ってんの?」
唐突に、誰かが背後から、話かけてきた。
え?誰……?
声に釣られて、振り向いてみたものの。
「あ、その制服ってS学園!? もしかして、S学の子?」
高校生なのか。
制服を着た、茶髪っぽい男子が、にっこり笑っている。
「……………」
けど。
見覚えがないっていうか……。
全然、記憶にないんだけど。
最初のコメントを投稿しよう!