5908人が本棚に入れています
本棚に追加
/72ページ
彼女…?
って。なんのこと?…と、振り向けば。
「なぁ、おまえは俺の彼女だよな、」
「はい…?」
さっき目が合ったばかりの、黒崎先輩が立っていた。
「先ぱ、」
「いいから黙ってろ、」
「──、」
少し腰を屈めて。
低く、威圧的に耳元で囁かれたその声に。
言葉が、喉の奥で止まった。
その代わり。
「っ、織田さんが彼女!?」
「ええっ、黒崎先輩のですかっ…!?」
飯沢さんと、黒崎先輩に告白していたあの女の子が、騒ぎ出していた。
そして
「なにか文句ある?」
先輩の、そのひとこと共に
その場が凍りつく。
最初のコメントを投稿しよう!