俺が守ってやるよ。

先輩のカノジョ

「なぁ、ちょうど良かったんじゃねぇの？」

「え？」

返ってきたのは、黒崎先輩の強い眼光。

──ゾっとする鋭さの。

「ちょうど…いい？」

って、どういう意味……？

私は、黒崎先輩の彼女でもなんでもないし。

告白もされたことがなければ。
……した記憶もないのに。

しかも。
そんな私を “彼女だ” とか。
自分に告白してきた子たちや、飯沢さんたちにまで宣言をして。

何がちょうど良かったのか、

「俺は、女が邪魔」

黒崎先輩の切れ長の瞳が、私を射抜く。

「そしておまえは、あの女たちが邪魔なんだろ？」

「あの女…」

飯沢さんたちのことを言っているらしい。

って、ことは。

さっきの話を聞いていたんだ、黒崎先輩は。