危ない関係

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バス停の前で、緩やかにブレーキをかけて止まった。 でも。 まだ私は、……放心状態。 黒崎先輩と一緒に歩いたというだけでも、信じられないのに。 先輩のキスの衝撃と余韻は、抜けるどころか。 時間が経てば経つほど、くっきりはっきり私の中で、ウイルスのように、ウヨウヨ増殖している気がする。 「あ、」 目の前で、バスの昇降口のドアが開いた。 帰りは意外と、いつも混んでいないのかもしれない。 バス停も私以外、今は誰もいないし…。 昨日は、虎太郎と鉢合わせしてしまったけど、今日は時間が違う。 昨日とは、違う。 だから大丈夫だろう、と乗ったはずが。 「──嘘、」 虎太郎ではない。 けど、知っている顔が見えた。 あれは……、 “蓮”──…だ。
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