1387人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
後ろめたさ #2
多分、自分が……
過去の自分が……
可哀想になったんだと思う。
突然の転勤
突然の遠距離恋愛
そして突然の別れ。
あまりにも急速な展開に私の心はボロボロだった。
テレビや漫画の世界だけだと思っていた―――恋愛ひとつであんなにボロボロになるなんて。
絶対に遠距離になっても私たちは大丈夫だという自信も……
築き上げた2人の歴史も……
全部、全部一瞬にして消えてしまった。
泣いて……
泣いて……
泣いて……
涙が渇れるまで泣いても気持ちは晴れることなんかない。
私の景色が一変してモノクロになってしまったかのような気がした。
でも私にも人並みにプライドがあった。
もちろん別れを切り出された時、すぐには了承なんてできなかった。
でも相手に子供が出来たって聞いた瞬間"負けた"って思った。
.
最初のコメントを投稿しよう!