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「気持ちは分からないでもないけど、深入りはしない方がいいよ?下手に過去の男と関わるとロクなことないと思うよ」
まるで私の心なんで何でもお見通しって感じで、すかさず容子からの指摘。
「うん。分かってるよ……」
分かってるけど……
分かっているんだけど……
―――やっぱり。
気にしていないから仕事場では普通に接していられてるって自分では思い込もうとしているけど、気になってしまう存在。
いくら過去の人でも悟は私にとって忘れるに忘れない人。
初恋が特別なように、一度は結婚まで考えた大切な人だった。
まさかこんな形で……
こんなタイミングで再会を果たすなんて思いもしなかったけど……
辛く悲しいこともあったが、悟との思い出は色褪せることがない―――多分、一生。
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