迷いと選択

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そういえば最近、少し落ち着いてきたかもしれない---相原を見てふと思った。 落ち着いてきたと言うか学生気分が抜け切ったと言ったらいいだろうか。 少し前までの相原は仕事中にも関わらず、やけに"女"の部分を出してくるところがあった。 別にワザとではなく、無意識なものだろうから仕方がないと言えば仕方がなかったのだが、それが最近あまり感じなくなってきた事に気づく。 「各務さん今日って時間ありますか?」 感心というか見直していた矢先の相原からの言葉に肩透かしを食らったような感覚に襲われる。 「時間って?就業内で?それとも仕事の後?」 何となく分かってはいたが、敢えて尋ねてみる。 「仕事の後です。久しぶりに飲みに連れて行ってくださいよ」 案の定、飲みのお誘いで呆れたというか、やっぱりかと内心思いながら 「特に用はないけど、俺も結婚しているから2人でってのは無理かな?飲む相手を探してるなら佐藤に声掛けてみたら?多分あいつは暇してるだろ」 特に深い意味はなかったが、ちょうどタイミングよく佐藤が視界の隅に入ったことを良い事に促してみる。 .
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