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――三上の事がすごく好きだったのだと思い知らされた……
「もし反対されていなかったら、どうしてた？」
予想以上に二人の関係の根の深さに動揺を覚えたが、聞かずにはいられなかった。
「……一緒に行ってた」
動揺を隠すように咲穂を真っ直ぐ見つめ訊ねる俺に躊躇いがちに、でもはっきりとその言葉を口にした。
強い衝撃と共に全身の力が抜けるような脱力感とやるせなさに襲われる。
――咲穂の言うとおり訊くんじゃなかったって思ってしまった。
「でも今は違うからね。私にはユキが居るし！」
「もし俺が居なかったら違ってたってことか！？」
「だから、そういうんじゃなくて……」
「じゃあ、どういうことだよ！？」
こんな事を言いたいわけじゃないのに止まらない言葉。
咲穂の言いたいことが、伝えたいことが分かっているけど、今の俺には無理で……
でも、そんな俺を目の当たりに咲穂がやきもきしているのが手に取るように分かるけど、俺自身もどうすることもできない。
多分、売り言葉に買い言葉。咲穂も、もういっぱいいっぱいでギリギリだったんだと思う。
そんな咲穂の一言が俺の最後の理性をぶち壊してしまった。
「じゃあ、どう言ったらユキは納得するの！？今でも悟が好きだって、何かあったって言ったら納得するの！？」
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