家族 #2

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――… ―… 「お腹いっぱい、もう食べられない」 部屋に入った途端、緊張の糸が一気に切れた咲穂がベッドに身を投げた。 「とりあえず着替えたら?なんか着替え出すから」 寝間着代わりになる楽な服を探していると不意に聞こえる咲穂の笑い声が聞こえてきた。 振り返り見ると咲穂は俺の顔を見てまた嬉しそうに笑った。 「どうした?」 着替えを手にベッドに腰をおろし咲穂の様子を伺う。 「ユキのお母さんもちゃんとユキの部屋掃除してくれてたんだな、って思って」 咲穂に言われて改めて部屋を見渡してみると、マメに掃除してあったことが分かる。 「このシーツも洗ったばかりの良い匂いするし、きっとッ最初から泊まっていってほしかったんだね」 「そうかな?」 言われて変な感じはしたが嫌じゃない――でも、ちょっと照れく感じた。 .
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