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でも、あの日以来ユキがそのことに触れることはなかった。
多分、私に気を遣っての事だと思う。
お義姉さんの妊娠は私に……
ううん、私たちに少なからず変化をもたらせていた。
友人、知人とは違い身近な人間の妊娠はリアルに感じらさせられ、心穏やかではいられない部分があった。
私たちのペースで、と言いながらも生まれる焦りとプレッシャー。
他人と比べるものじゃないと、競うものじゃないと分かっていながらも焦らずにはいられなかった。
とはいえ、現実的に今の私たちの生活スタイルでは難しく、何より私自身、子育てする自信なんてなかった。
だから仕方ないんだ、って自分に言い聞かせ気持ちを静めた。
そんな数か月後。
私の身体に小さな変化を感じ始めた。
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