889人が本棚に入れています
本棚に追加
家族 #2
――…
―…
「ユキ?まだ寝てるの?そろそろ起きないと約束の時間に間に合わなくなっちゃうよ?」
忙しく準備をしながら寝室のユキの様子を伺う。
「うーん……」
でも返ってくるのは気のない返事で一向に起きてくる様子はない。
「ユキってば!」
痺れを切らした私は気持ち良さそうに枕にうつ伏せるユキを大きく揺さぶるが
「もう5分だけ寝かせて……」
深い息とともに布団を頭まで被り出す始末。
「それさっきも聞いた!いい加減に……ひゃっ!?」
布団をひっぺ返そうと布団の端を掴んだ瞬間、中から腕が伸びてきて私の腕を捕らえた。
そして次の瞬間もの凄い力で引き寄せられ思いっきりベッドの中にダイブしてしまった。
.
最初のコメントを投稿しよう!