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―――!?
「えぇ!?」
夜も遅いにも関わらず私は声を荒げてしまった。
すかさずユキに口を塞がれるが驚きが隠せず平常心を取り戻すことができない。
妊娠って……
妊娠って……
まさか神崎さんに、そんな風に見られていたなんて思ってもみなかった。
「で、どうなんだ?」
ゆっくりと私の口から手を離し、様子を伺うように顔を覗き込んできた。
「どうって……」
つい最近、1人で妊娠したと勘違いしたばかりで……
あれから、まだ数週間しか経ってなくて……
身に覚えもないし、そんな私が妊娠なんてしているわけがなくて……
「―――違う、と思うけど……」
そうあってほしいとは思うけど、現実はそう甘いものじゃなくて……
だから下手に期待して、また勘違いだった、というのは嫌だった。
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