兆し #2

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「本当に違うって言いきれるのか!?」 モゴモゴ口ごもる私にユキが真剣な顔で問いただしてきた。 「それは……」 そこまで強く言われると自信がなくなってくるというか……自信はない。 「どうなんだ?」 黙り込む私にユキは覗き込むように見てくる。 「そこまで言われたら絶対にないって―――言いきれないかな?」 あの時…… 自分が妊娠したんじゃないかった勘違いしていた時…… 確かにお腹の中には居なかったのに不思議なことに”居る”ような感覚を覚えてしまった。 それだけに自分の感覚だけを信じる、ということができなかった。 「じゃあ、念のため調べてみよう」 「え? え!?」 時間を気にすることなく、そんなことを急に言いだすユキに戸惑っていると 「なんなら今から行って検査薬買ってこようか」 本気で検査薬を買いに行きそうな勢いでユキが私から離れだした。 .
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